マルチ商法にハマる娘を救う～素行・詐欺調査～ | 探偵ブログ | 東京・新宿区で探偵事務所・浮気調査ならシークレットジャパン新宿

※これは実際に行なった調査ですが、個人の特定がされないよう一部事実を変えております。

前回は大社長の行方調査の様子をお届けした。

　前回の記事はこちらから↓

パート１→https://secretjapan-shinjuku.com/blog/20230621-207/

パート２→https://secretjapan-shinjuku.com/blog/20230623-220/

パート３→https://secretjapan-shinjuku.com/blog/20230626-246/

今回は、娘の素行調査、副業調査編をお届けしていく。

●対象者について

対象:娘
年齢：３２歳
住んでる場所：五反田
職業：看護師
副業：美容関連（？）

●依頼者が依頼するに至った調査理由

・娘が引っ越しをしたが、引っ越し先の住所を教えてくれない
・突然大量のサプリを実家に送ってきて理由を言わない
・無断欠勤をし連絡がつかないと娘の勤務先から実家に連絡がきた
・娘に無断欠勤の理由を聞くと副業をしていると言われた
・副業は美容関連で、入会費があり金額は５００万、サプリ類の在庫代４００万、総額９００万を支払った

　お金は金融会社を紹介され、そこで９００万を借りたという
・副業の会社名、金融会社名は教えてくれない

以上の情報をもとに調査を進めていく運びとなった。

●調査開始

依頼者が娘の勤務先に連絡をし、現在の住所を入手してくれたため、調査員が確認に行き張り込みを開始。
そのまま張り込みを続けていたが、夜になり娘が実家に帰ってくると依頼者から連絡があった。
調査員は実家に移動し、張り込みを開始する。

娘の姿を確認（以降、娘を対象と表記する）。
実家の最寄り駅まで父親が対象を送る。
対象が最寄り駅に到着。電車尾行開始。
対象は池上線五反田行きに乗車。

車両内の対象の様子を見る限り、警戒している素振りは見てとれないが、車両内は人が少ないため

調査員 1 名が同じ車両、もう 1 名は隣の車両にて対象を見張る。
車班は先に対象の自宅に回ってもらう。

対象の自宅がある五反田駅に到着し、対象下車。
対象はホーム内で化粧を直している。
化粧直しが終わり、五反田駅の出口方面に歩き出し、改札に到着。

信号待ちをしている対象に話しかけて来る男性を確認。
ナンパされ連絡先を交換する対象。このことを依頼者に報告。

飲み屋街に入る対象。そしてとあるマンションに入っていった。
この建物を調査したところ、デリヘル待機部屋、個人メンズエステが多数存在するマンションであることがわかった。
対象が入った部屋を特定し、部屋の中に女性５名の姿を確認。
対象を含め、女性５名で何かの会議を行っているのが見て取れた。
この部屋は対象の副業の美容間連に関係していると思われる。

マンションから出て来る女性 5 名。だが、対象だけ会話に入れず、他 4 名の後ろをついていく。
1 名五反田駅前の信号で解散。残り4名が五反田駅へと向かう。
駅到着時に1 名解散。
残り対象含め 3 名で駅構内に入る。
3 名とも電車には乗らず駅構内を通過。

五反田駅前信号にて対象抜きで残り 2 名の女性が話をしている。
対象は話が終わるのを待ち、この女性達とはここで解散し、一人で自宅方面に歩き出す。

対象の自宅との距離が近かった為、依頼者に報告し、依頼者の指示のもと調査を終了した。

【対象が会っていた女性 4 名を調査】
とある組織団体のメンバーで、その組織団体が行っている事業の一つだと分かった。
対象が支払ったお金はこの 4 名に均等に分配され、対象以外にも同じ様な被害者が居ることが発覚。
この組織団体は、以前にねずみ講の詐欺で訴えられていた組織団体が名前を変え活動しているものである事が判明。
この事を依頼者に報告したところ、対象を連れ我々の事務所まで来るとの事。

【依頼者、対象調査員】
後日、対象も含め事務所にて調査結果を報告した。
対象は全く組織団体の事は認めず、洗脳されていると思われ、話を聞いてもしどろもどろになってしまう。
対象が言うには、いつも他 4 名の女性が先に会議を行い、ある程度話が決まってから対象が呼ばれる。
副業（美容関連）を始めて２年目になるが、対象はまだ給料をもらった事が無い。
このことに疑問を持たないのかと調査員が尋ねるが、自分の売り上げが無いと給料は発生しないと他 4 名の女性に言われ納得していたとの事。
その後、給料に関しての質問をすると無言になることが多くなる。

【副業、従業員人数、勤務体制】
対象いわく、先輩 4 名プラス新人 1 名で１班。全体で何名いて何班あるのかは分からない。
先輩達の連絡先は知らず、いつも会社用の携帯で連絡のやり取りを行っている。
他 4 名の女性は会社用の携帯を持っているが、対象はまだ貸与されていない。
対象に連絡が来るのは決まって同じ女性から（LINE 電話）。
副業、会社名を聞いても今自分達で立ち上げているからまだ決まっていないとの事。
しかし、商品は仕入先から買ったと言うので、仕入先はどこのなのかと尋ねると、

他 4 名の女性と一緒にとあるセミナーに行き、そのセミナーを開いていた会社から仕入を行っているという。
仕入先の名前は知らず、他の者が契約したとの事。

【金銭関連について】
セミナーの数日後、対象は他 4 名の女性の一人からカフェに呼び出され、

「そのセミナーを行っていた会社と契約をするのにあたって入会金が発生する。他の人達はすでに払い済み」

と言われ、女性が連れてきていた金融会社の従業員と名乗る男性と借入金契約。
その後、別の日に金融会社の従業員と名乗る男性と契約を行ったカフェで再び両名と会い、
５00 万を現金でもらいそのままその場で女性に支払ったそうだ。金融会社に月８万、5 年で返す契約だと言う。

【詐欺調査、案件に移行】
その話を聞いた依頼者は素行調査から詐欺調査に移行。
急遽、弁護士も呼び、依頼者、対象、調査員 4 名で話し合い。
近々調査に上がったマンションでまた対象は他 4 名の女性と会うとの事。
調査員、対象、弁護士でその日にマンションに行くことが決定。
他 4 名の女性達に知られないよう対象に念を押す。
その後、弁護士に引き継ぎをし、私の任務は終了となった。

昔から、ねずみ講やマルチ商法、ネットワークビジネスと名前を変えながら、こういった詐欺は存在し続けている。

最近では、コロナの規制が緩和されたことで、街中などでの勧誘が増えてきているという情報もある。

これ以上被害に遭う方が増えないよう、読者の皆様もぜひお気をつけていただきたい。